1991年に千葉市稲毛区園生町にインド料理DEWANが初めて開店して以来、千葉大前、市原市と店舗は変わりながら、現在は幕張店と青葉店の2店舗で営業しています。

今回、テレビ朝日の「マツコ&有吉 かりそめ天国 3時間スペシャル」(2020年12月18日放映)の中で「マツコ思い出のナンを探せ」のコーナーに出演させていただきました。

当時を知るお客様や、今もお店をやっているだろうか?と思っていらっしゃるお客様に見ていただけたら、大変嬉しく思います。
 
思いがけず、40年近く日本で頑張ってきたご褒美をいただいたような気持ちです。

 デュワンの歴史
●貧しい村を出てコックの道へ
創業者のDEWAN CHAND(デュワン チャンド)はインド北部、ヒマラヤに接するGarhwal(ガルワール)地方の村に生まれ、厳しい暮らしをする中で、十代前半には家を出て、コックになろうとデリーを目指しました。
村からデリーまでは約300km程の道のりですが、お金がないので歩いて移動し、下働きとして雇ってくれるレストランを探しました。
 
画像:ガンジス川の上流にあるヨガの聖地リシケシュから更に険しい山道を登った先がGarhwal(ガルワール)地方

 


●厳しい修業時代
営業が終わった店内で寝起きしながらあちこちのレストランで修業をしました。
インドのレストランのコック達は、自分より経験の浅いスタッフに仕事を教えたりはしません。調理の重要な部分では、わざと用事を言いつけ、調理場から離れさせてコツを見せないようにします。
言いつけを終えて戻ると肝心な味付けは終わってしまいますので、そんな時は出かけたふりをしてこっそり様子をうかがいます。文字どおり技術を盗むようにしないと仕事を覚えられないのです。
 
画像:昔も今も賑わうオールドデリーの大通り

 


●人生を変えた出会い
そのうちに厨房でコックとして料理ができるようになり、デリーの人気店で働いている頃に、日本でレストランを経営しているお客様が食事に来られました。
カリーを食べたそのお客様に「これを作ったコックを呼んでくれ」と呼ばれ、「日本でコックとして働かないか?」と誘われたのです。当時、赤坂や六本木に店舗を構えていた「モティ」のオーナーでした。
 
画像:インドのレストランのタンドールは縁に座って作業するタイプが多い(奥の職人の前に見えているのが窯の開口部)

 


●日本での生活が始まる
その頃は日本に入国するインド人コックはとても少なく、入国の手続きも思うようにはいきませんでした。理由はわかりませんが、一旦香港に上陸し、しばらく滞在した後でやっと日本に入国することが出来ました。1982年のことです。
モティでは、都内の他、仙台や大阪の店舗でも働きました。その後、千葉市花見川区の「シタール」を経て、稲毛区園生町に自分のお店を持ちました。初めてのお店はとても小さなお店で座席も少なく、多くのお客様は持ち帰りや出前の注文をしてくださいました。店舗の2階に麻雀荘があり、そのお客さんによく出前を利用していただきました。
1980年後半から1990年代になると、都内だけでなく地方にもインド料理店が次々に開店し、次第に兄弟や親戚、同郷の知人もコックとして日本に働きに来るようになって行きました。今では多くのガルワール出身のコックが日本中で働いています。兄弟もそれぞれ自分の店を持ち、家族と共に日本で長く暮らしています。
 デュワンの料理の特徴
創業以来、インド宮廷料理に通じる伝統的な調理法で北インドの味を提供してまいりました。手間はかかりますが納得のいく味のために、変わらないやり方を続けています。
Naan(ナーン、ナン)に合うコクのあるカリーから、辛くてスパイスが際立つカリーまで、さまざまなメニューをご用意しております。
 
インド料理が初めてのお客様も大歓迎です。わからないことがありましたら、お気軽にスタッフにお尋ねください。
●焼き立てNaan(ナーン、ナン)

インドカレーに欠かせない「ナン」
ヒンディー語の発音に忠実に表現すると「ナーン」が近いです。
DEWANのナーンは丸型でやや厚みがあるのが特徴です。
250~300度に調整したタンドールの炭火で一気に焼き上げることで、表面はパリッと、中はしっとりと仕上がります。
ふっくらもちもちのナーンは、1枚でもしっかりと食べ応えがあるよう生地を調整しています。

●一番人気のバターチキン

焼き立てナーンによく合うマイルドなバターチキンは、長年お客様に愛されている当店人気ナンバーワン。
クリーミーでコクのあるベースに、炭火焼きしたチキンを合わせます。
乳製品をたっぷり使った濃厚な味は、インド北部のカシミールなど寒い地域で作られてきた料理です。

●インドで最もポピュラーな豆カリー ダールフライ

様々な宗教の人が暮らすインドでは、その戒律によって食べられるもの食べられないものもそれぞれです。
そんなインドでも、シンプルな豆のカリー「ダール」だけは、どんな宗教の人でも口にすることが出来るメニューと言えるでしょう。
DEWANのダールは数種類の豆をミックスした生まれ故郷の懐かしい味。
注文ごとにスパイスを炒めてタマネギやトマトで仕上げる「ダールフライ」と呼ばれるカリーです。

●スパイスを贅沢に使ったマトンカリー

マトン特有のクセの強い風味は、スパイスと合わせることで深いコクのあるうまみとなります。マトンカリーはホールスパイスを贅沢に使って仕込みます。
タマネギをじっくり炒めたグレービーと煮込んだマトンは歯ごたえを残した仕上りになっています。
ナーンでもライスでも、どちらと合わせても相性が良いカリーです。

●通好みの魚のカリー マチリカリー

ヒンディー語で魚はMachli(マチリ)。種類は問わず魚一般の総称としてマチリと言います。
DEWANでは注文ごとにカジキマグロをタンドールでグリルして仕上げています。
さっぱりとしたサラサラのグレービーに炭火焼きの魚の香ばしい風味が拡がる味わいは、日本の方の味覚に合うカリーだと思います。
魚のカリーはライスとの相性が抜群です。是非ライスと一緒に召し上がってみてください。


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